赤ちゃんが欲しい夫婦にとって妊娠はとても喜ばしい出来事ですね
ただ、妊娠が発覚したからといってすぐに安心はできません
妊娠初期は胎嚢や胎芽の大きさに異常はないか気になり・・・
次は赤ちゃんの心拍が確認出来るかどうかが気がかり・・・・
そして心拍が確認出来、ひと安心した頃に辛いつわりに見舞われる!!
一般的に言われるハッピーマタニティーライフを送るにはいくつもの壁が存在します
筆者も第2子を妊娠した際に思いもよらない壁に直面しました
つわりが落ち着き始め、そろそろ安定期に入る妊娠12週頃の壁(NT)について
人生で1番と言ってもいいほど悩みました
そんな経験を、同じ思いをしている方へお届けできればと思います
妊娠12週とは?
妊娠12週というのは妊娠4ヶ月目に入り、つわりもピークを越えて収まってくる頃
- 受精から70〜76日目
- CRL(頭殿長)は6〜7cm程度
- 体重は20g程度
- 子宮の大きさは男性の握りこぶし程度
まだまだ小さな命ですが確実に育っています
この頃になると妊婦さんの基礎体温は下がり平熱に戻ってきます
そして、妊娠初期から気がかりな流産の危険性も妊娠12週を迎える頃に下がります
めでたく妊娠したとしても、残念ながらその15%は流産すると言われています
- 早期流産 妊娠12週未満の流産
- 後期流産 12週以降22週未満の流産
上記のうち約8割が、早期流産(妊娠12週未満)
原因は赤ちゃん自身の染色体異常などによるものが多いので、流産したとしてもママは自分を責めないであげてくださいね
とは言え、赤ちゃんが欲しい気持ちがあると何かせずにはいられない!!
と言う事で、筆者は妊娠が分かる前から葉酸サプリを飲んだり身体を温めたりしていました
妊娠12週の赤ちゃんの様子
妊娠12週頃の赤ちゃんはどんな様子なのでしょう?
まだ、とても小さくて頭殿長は6〜7cm
体重は20g程度ですが赤ちゃんの手には指が出来ています
実は外性器も出来上がり、男か女かの区別もつくのだとか!!
ただ、小さすぎて超音波エコー検査で性別を判断するのは難しい為、分かるのはもう少し週数が経ってからのお楽しみですね
また、鼻や口、肺までの器官の形成が進み、咽頭(のど)の声帯が発達し始めます
誕生の時の産声はこんなに早くから準備をしているんですね!
そして、この頃には身体の主な器官が完成する為、ママの薬服用やアルコール摂取による奇形の可能性は低くなります
とは言え、妊娠中のアルコール摂取は禁物!妊娠が分かった時点で控えるのが◎です
妊娠12週の妊婦さんの様子
妊娠12週頃にはつわりが収まり始め、ようやく精神的にも安定し始める妊婦さんが多いのではないでしょうか
(つわりは多くの人が妊娠16週頃までには収まるようですが、個人差があるので妊娠20週や出産まで続く人も…)
ただ、この頃から子宮が大きくなり始めることで膀胱が刺激され頻尿になる妊婦さんも!
だからといって水分補給を控えてしまうと、今度は便秘に悩まされることに…
筆者は妊娠初期から便秘に悩まされ、時にはお腹に激痛がはしり、トイレに長時間こもった事もありました…
それ以来、水分と食物繊維、発酵食品はきちんと摂取するようになりました
妊婦はマイナートラブルが常にあります
上手く付き合いながら乗り越えたいものです
NTとは何?
妊娠12週頃の妊婦検診で筆者はNTという言葉を初めての知りました
NTとはいったい何なのでしょう?
NT、エヌティ、nuchal translucency、胎児項部透過像・・・、いろいろと呼ばれていますが、これらはいずれも同じ、胎児の項部(首の後ろの方、つまりうなじのあたりを指します。)の超音波での見え方を意味しています。英語のnuchal translucencyを省略してNT
もっと詳しいNTについて知りたい方はこちら
クリフム夫律子マタニティクリニックHP
要するに赤ちゃんの首の後ろの浮腫(むくみ)です!
このむくみ(NT)が厚い赤ちゃんは、染色体異常(特に21トリソミー=ダウン症)の可能性が高くなるという研究報告があります
最近では妊婦検診のエコーで首の後ろの浮腫をチェックしてくれるお医者さんが増えているようです
筆者もそんなお医者さんにNTを指摘された妊婦のひとり…
つわりも収まり、安定期に入る元気な赤ちゃんの様子を見れるものだと思っていたら急に
首の後ろのむくみが気になるね…(途中割愛)…ダウン症の可能性が高いですが詳しく検査しますか?
と言われたので頭が真っ白になりました…
それも、このNTはその後週数を経て消えてしまえば安心という訳ではなく…
妊娠11〜13週の頃にNTの厚みがどうなのかという所が重要
その為、妊娠12週頃の検診でNTを指摘されるかどうかが一つの壁となっているのです
これが妊娠12週の壁!!
ただ、日本ではNTを正確に計測出来るお医者さんは限られているので、計測誤差も大いにあります
専門の認定を受けないといけないし、赤ちゃんが真横を向いている時でないと正確なNTは測れない!
少しでも斜め向きだと分厚く測ってしまうこともあるので、内容に納得できなければ、他の病院で再度見てもらうのも選択肢の一つだと思います
胎児浮腫を指摘された妊婦の頭の中
妊婦さんならみんなお腹の中の元気な赤ちゃんの様子を見たくて検診に行きますよね
なのに、急に胎児浮腫(NT)を指摘されたら頭が真っ白になって検索魔と化します
それはまさに過去の筆者のことです…
筆者は妊娠12週の時にNTを指摘され、羊水検査をするか?しないか?という選択に直面しました
初めからNTの知識がある妊婦さんは少ない
その為NTを指摘された時点で染色体異常という言葉が頭を駆け巡り、その中でもダウン症の可能性を強く意識せざるを得ない状況になってしまいます
NTの厚さ4mmと指摘された私は・・・
※ここは筆者の個人的な感想なので不快に思われる方もいるかも知れません
※染色体異常に対してネガティブな表現がありますので、気になる方は読み飛ばして頂ければ幸いです
筆者の場合、NTの厚さ4mmと指摘され筆者の年齢を考慮した染色体異常(ダウン症)の確率は1/16とお医者さんに言われました
これは100人の赤ちゃんのうち6人にダウン症の可能性があるという程度の割合です
NTを指摘されたとしても残りの94人は普通に産まれてくるという話なのです
そんなのほぼ可能性無いじゃん!
と言われそうですが、妊婦検診の際に自分の赤ちゃんが染色体異常だということを1mmも考えていなかった筆者にとっては衝撃的!
厚さなんて測り間違いもあるだろうし、まさかそんなはずは無い!別の専門病院で胎児ドックをしたらきっと違う結果が出るはず
要するに現実逃避です…信じたくない思いでいっぱいなので、確率ではなく
確実に染色体異常じゃないです!
と誰かに言ってほしいのです
ただ、胎児ドックをするにも費用がかかるし確実な結果を知りたいなら羊水検査しかない
他にも染色体異常の可能性を知る検査はありますが、確率で結果が出されるため決定的な安心材料にはならないのです
ただ、羊水検査を受けるにしても16週からNTを指摘されるのが大体12週頃なので4週間は待たなければいけないという現実…
蛇の生殺し状態…
- 悶々と悩み考え
- 検索魔になり
- 外にも出たくないし
- 家族以外誰にも会いたくない
- 家事も育児放棄気味
(パートナーも苦しいのに大変な状態に…)
もうその頃には、お腹の赤ちゃんがほぼダウン症なのだろう…という思考になってしまいました
そこからはお腹の赤ちゃんがダウン症ならどうするのかばかり考えるように…
- 悲しい選択を選ぶのか
- 産み育てる覚悟はあるのか
正直なところ筆者にはどんなに考え悩んでも、産み育てる覚悟が出来ませんでした
これについては人それぞれ色々な考え方があると思うので、どちらの選択が良い悪いというのは無いと思います
でも、どちらを選ぶにせよパートナーとよく話し合わなければいけない難しい問題です
NTを指摘された後に選択すること
思いがけずNTをお医者さんから指摘されたらどうすれば良いのでしょう?
まずはパートナーとしっかりと話し合うことが大切!!
話し合うと簡単に言っても、かなり難しい問題です
妊娠初期から体調の変化や不調に耐え、お腹の中で赤ちゃんを育ててきた妊婦さん自身と
近くでそれを支えてきたパートナーでは考え方に温度差があるのは当然!!
- 赤ちゃんの染色体異常の有無を調べるために検査を行うか (羊水検査や胎児ドック等)
その結果「染色体異常があったらどうするのか」 - 自分たちの赤ちゃんのすべてを受け入れ育てていくという考えのもと、検査を行わずに出産の時を迎えるか
後から後悔することの無いようにパートナーとしっかりと向き合って話し合う事が必要です
これだけは知っておいてほしい
難しい問題に直面した時、思い悩むのは当然です
どうして自分達がこんな思いをしなければいけないのか…と他人を恨めしく思ってしまうこともあるでしょう
検索魔になり、ネットの中に正解が無いか探し続ける日々を送ってしまうのも分かります
筆者もそうでした…
でもあなたの欲しい答えはネットの中にはありません…
(私が言うのもなんですが。)
ある記事を読んでは落ち込み、ある記事を読んでは少し慰められるの繰り返し
どれだけ他人の体験談を読んでも完全にあなたの不安を消し去ってはくれないです
また、他人のアドバイスは他人事でしかないので従った所で誰も責任をとってくれません
もう、自分達で選択するしかないんです…
今後、どんな選択をしようとも誰もあなた達を責める権利はないです
それがたとえ親族だとしてもです!!
だから、ゆっくりと時間をかけてでも、自分達で納得出来る選択肢を選ぶ事が大切です
まとめ
NTの指摘から妊娠12週の壁にぶち当たり、暗い闇のループへ入り込んでしまった妊婦の方へ
この世で自分だけがこんなに辛い思いをしている…と思ってしまいますが、NTを指摘された妊婦さんは他にもたくさんいらっしゃいます
筆者もその中のひとり
そんな筆者の体験が少しでも誰かのお役に立ちますように
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